何を書いても構いませんので@生活板107
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330: 名無しさん@おーぷん 21/06/08(火)03:19:44 ID:d8.ur.L1
昔のバイト先で3人で仲良かった友達がいたんだけど、3年半で色々差が付いた。
所謂お水だったけど、ツテが無ければ私たちなんか取って貰えなかったような一流の店だった。
学生が腰掛けでバイトさせて貰える感じじゃないというか。
そこで丁度同い年だったさとみ、たか子と仲良くなった。

たか子はバイトじゃなくて、しっかり腰据えて働いていて、
気に入ってくれる席も他の店や同業者との面識もしっかりあるタイプ。
ワイワイ騒ぐタイプでは無いものの、落ち着きがあって若かったのに着物がよく似合った。
松〇か子みたいな、ちょっと影を感じる雰囲気。

さとみは元々パパ活女子で田舎から出てきた苦学生。
専門に通いながら生活費のために働いてた。
B子は愛想良くて話も上手、センスも良かったから誰からも好かれた。
石〇さとみ系の美人。

私も田舎から出てきて物価や生活費のかかり具合に四苦八苦して、
先輩のお兄さんのツテでそこで働いてる女性に繋いでもらって入った口だった。
男顔と馬鹿にされ続け、都会に来て垢抜け方を知りようやく雰囲気だけは美人に。

私もさとみもミーハーなもんで、すぐ染まってハイスペックな人達と合コンしたり
お客さんと良いお店連れてってもらったり、東京を堪能してた。
対するたか子は現実主義というか、同い年と思えない程落ち着いていて、
いつも私たちのブレーキ役だった。
仕事以外はすっぴんで服も気にしないタイプ。
私はそんなに美人じゃないし学も無いからねって3枚目に引いてしまうけど、
男性が本気になるのは、そこそこ可愛くてノリ良くて明るいや私より、
話し上手で物知りでどんな話でも返してくれるのに一線引いて
そこから先は誰にも立ち入らせない、たか子の線に触れた時だったと思う。
老若男女関係無く、たか子には近づいていった人を引きずり込むような魔力があった。

私とさとみは元々学生だから期限着きのつもりだったけど、さとみはズルズル続けたがった。
私も辞めなきゃとは思いつつ、続けていれば奨学金の心配をしなくて済むどころか
貯金も仕送りも出来る安心感を手放すのが怖くなっていた。
そんな時、諭して道を探してくれるのはいつもたか子だった。
本職になんかしたら後悔するよ、沢山のお金じゃ買えないものを失う。
私だって早く辞めたい。引き返せるうちに辞めたい。
たか子の口癖だった。
でも、たか子は賢い人だったししっかりしていたからママが離さなくて、
とてもじゃないけど辞められる雰囲気じゃなかった。
そのまま卒業の時期が来て、私は退職。たか子の言葉を信じて昼で働き出した。
さとみはというと、結局学校を辞め、別の店で夜の仕事を続けた。
確かに華やかな世界はさとみに合っていた。
応援するけど、先のことをちゃんと考えてねとたか子は口うるさく言ってた。

その後、何だかんだ忙しくて誰かの誕生日に連絡する程度で2年も過ぎてしまった。
そんな時にやって来たのがコロナ。
コロナはあの業界を物凄く翻弄した。
辞めたくないけど辞めた人。
良い転機になった人。
余計にやめられなくなった人。
他に道がなく、決死の覚悟で飛び込んで来る人。

たか子は、コロナの波に上手いこと乗って仕事を辞めた。
さとみは仕方なしに地元へ帰り、私の業界もコロナの煽りを受けたけど
なんとかこっちで食いつなぎ、資格を取って働き出した。

今はSNSで相手の近況は何でも分かる時代。
たか子は退所前に結納を済ませ結婚。可愛い子供もいて、とても幸せそう。
さとみは相変わらず楽しそうだけど、ひょっとするとまだ夜の仕事なのかもしれない雰囲気。
私はカツカツだけど、多分まだ失っては無いはず。

三者三様、何が幸せかは分からないけど、
コロナを乗り切ったらまた3人で楽しく会えたらいいな。

332: 名無しさん@おーぷん 21/06/08(火)09:26:47 ID:73.op.L1
>>330
お水の世界では辞めることを「退所」って言うんだ
勉強になった