弟の彼女がUSJのチケット４枚当たったから行こうと誘ってきた。
彼女さんの両親は仕事が忙しくて都合がつかんらしく、高校生ということもあって、
運転手兼保護者のオヤジ、運転交代要員の俺、弟、彼女の４人で行くことになった。　
ガス代と高速代入れてもチケ代の方が遥かに高いのに交通費折半申し出てきたり、
むしろチケ代二枚分は払うと伝えてもお代は受け取ってもらえず、
苦肉の策でパーク内での食事を出させてもらった。
オヤジは「しっかりした彼女さんだなぁ」と感心していた。

そんな彼女さんはヨッシーが好きで好きで好きすぎて
どうしてもマリオランドに行きたかったらしく、入園早々にマリオランドへ突撃していった。
お土産屋さんへ行くと、そこでヨッシーの被り物を吟味し始めた。
一番可愛いものを！としっかり、でも素早く選別し、弟に被せた。
弟、変なところでカッコつけでプライドあるから絶対被んないだろうなと思ったら案の定、
すぐに脱いで「好きなら自分で被んなよ・・・」と彼女さんの頭にのせた。
そしたら彼女さん、大真面目な顔で
「私が被ったら私の大好きなヨッシーが見えないじゃない」と言い放った。
弟は若干気圧されたように「お、おう・・・」と言いつつ
突き返されたヨッシーを追い詰められたような顔で見つめた。
「私が一生懸命弟くんに似合うヨッシーをこの中から頑張って選んだのに、だめなの？」
と彼女がすごーく悲しそうな顔をしたものだから、弟、無言でヨッシーを被り直した。
彼女、満面の笑み。
ことの成り行きを見守ってた俺とオヤジの視線に気づくと、
こっち向いていたずらがバレたときのような表情をした。
明らかに計画的犯行だ。
一度許可を貰えればコッチのものとばかりに、
彼女さん、次に小さなヨッシーのぬいぐるみがついたカチューシャのところへ弟を連れていき、
「１番可愛いヨッシーを選んで！」と弟にお願いした。
「え、もしかしてカチューシャ被るの？ならこの帽子俺が被らなくても」
と最後の抵抗を見せた弟に
「ヨッシーでお揃いだよ？可愛いヨッシーが２倍になるんだよ？幸せの相乗効果で４倍だよ？」
という謎の説得が炸裂し、勢いに負けた弟は「そうか」と謎の納得をしてヨッシーを選び始めた。
ちなみに幸せの相乗効果で４倍とは、ヨッシーが二匹になることで幸せも２倍、
二匹と２倍で２の自乗で４倍らしい。なるほどわからん。
結局USJの中どころか帰りの車の中でも弟はヨッシーをかぶっていた。
彼女さんが弟を見る度頭のヨッシーを見てへにゃっと笑うのがグッときたらしい。
じーちゃんの教えはかなり正しいのかもしれん。

「1+1は2じゃないぞ。オレたちは1+1で200だ！10倍だぞ10倍」

頭がこんがらがりますなぁ( ﾟ∀ﾟ)

ウォーズマン「その理論はおかしい」

ほっこりした。いい話^^

> 私が被ったら私の大好きなヨッシーが見えないじゃない

ここ好きwww