私が出ていくと尻尾を振りながら玄関から入ろうとする。
でも入れるわけにもいかないので水を容器にいれて玄関先に置いておいた。
そしてドッグフードとか無いので残ってた野菜を適当に小さく刻んで
ごはん少しと一緒に煮たものを冷ましてあげたらすごい勢いで完食した。
夕方になっても離れなくて、子供たちが帰ってきてどうしたものかと悩んでたら
隣の奥さんが気が付いて近づいてきて「○○○ちゃん！（犬の名）」って声を掛けた。
そしたら尻尾を振って奥さんに近づいていった。
奥さんが言うには、「もしかしたら捨てられちゃったのかもねぇ」って。
なんでもこの家の前の持ち主が引っ越して行くとき、
近所の何人かに犬を飼わないかって声掛けしたそうだ。
細かい事情は知らないけど引っ越し先では犬を飼えないんだろうなと思ったとか。
犬には帰巣本能があると言うし、もしかしたら捨てられた場所から帰ってきたのかもね
って言われてなんか涙が出た。
その隣の奥さんが近所の奥さんたちに声を掛けてくれて、
○○○ちゃんって間違いなさそうだってことになったが誰も前の飼い主の行き先は知らなかった。
一応不動産屋に聞いてみたがさすがに個人情報だから教えられないって言われて、
その代わり犬の件は連絡しておきますって言ってくれたがその後何の連絡もなかった。
隣の奥さんが言うには飼われてた頃はちゃんとかわいい首輪してたって言うし、
たぶん自然に外れることもないだろうから
本当に捨てられたのかなぁと思うとなんか可哀想で、
子供たちも飼いたいって言うし夫と相談して
もし名乗り出てきたらその時はその時ってことで、このまま飼うことにした。
動物病院に連れて行ったらやっぱりヨーキーみたいで、10歳よりは上かなぁーって言われて
見た目小さくて可愛いから分からなかったけど結構な老犬だった。
買い始めると本当に可愛くて、近所の人たちも事情を知って声を掛けてくれて、
おかげで近所付き合いも円滑。
今更迎えに来ても渡せないなーって思ってたけど迎えに来ることもなく６年、
先日天寿を全うしました。
色々事情はあったんだろうけど、やっぱり何年も飼ってたペットを捨てられる神経が分からない。
そして、よく無事に帰ってきたと褒めてあげたい。